技能士 File no. 057

【わさい】和裁

日本の伝統衣装「着物」を
1枚の反物から
仕立て上げる。

1枚の反物を立体感のある和服に仕立て上げる仕事。また、体型が変わったり、体型の異なる人に譲ったりする際の寸法直し、古くなった着物のほころび直しなどのお直し作業を行う。基本的にミシンは使わず、ほぼ手縫い作業。デリケートな絹を扱うため、基礎を押さえた確かな技術と経験が必要となる。

メイン

着物の仕立てや直しには、高度な裁縫技術、繊細な作業が必要。職人技とも言える仕事なんだ。

子どもの頃から縫い物が好きで、和裁の仕事を選びました。

 子どもの頃から縫い物が好きで、高校を卒業する時に、和裁と洋裁、どちらの仕事に就くか迷いました。縁があって、神戸の和裁の先生に弟子入りすることになりましたが、3年で岡山に戻ってくることに。ところが、こちらでの和裁は関西式が主流。私が学んでいたのは、神戸の先生が東京出身だったので関東式。結局、独学で腕を磨くことになりました。
 縫い上げた着物の出来栄えを見た呉服屋さんから仕事を頼まれるようになり、ピーク時は、2、3日に一枚仕立てることも。作ることを楽しんで一生懸命に打ち込んでいれば仕事が付いてきますし、需要も伸びましたね。休日も関係なく、何時間も座ったままということもありましたが、自宅で行う仕事のため、子どもたちのそばにいてあげられたので、子育てにはよかったと思います。

プロフィール_大

蜂谷さん
最近は、市松人形やテディベアなどの小さな着物を仕立てることに夢中。振袖や打掛、七五三の着物など、着ることのなくなった思い出の品を生まれ変わらせることに意義を感じているそうだ。

プロフィール_小

どんな時にやってよかったと感じますか?

仕上がりの美しさを褒めてもらえると嬉しいです。
 縫い目の一つも妥協せず、地直しから寝押しまで手抜きは一切しない完璧主義を貫いています。仕上がりを見た呉服屋さんやお客様から「折り紙で折ったみたいにピシッとしているね」と言ってもらえるのがうれしいです。

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仕事をするうえで心掛けていることは?

着物は受け継いでいくもの。そういう日本の伝統文化を大切にしたい。
 大切にしていることの一つに「内身揚げ」を必ず取るということがあります。十分な「内身揚げ」があると、譲り受けた時に丈直しなどがしやすいんです。着物は、親から子、子から孫へと代々引き継いでいくもの。そういう、日本ならではの伝統文化を大切にしていきたいと思っています。

和裁の技能士になるには

フロー

  • 和裁仕立屋
岡山県職業能力開発協会
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TEL.086-225-1580