技能士 File no. 042
【はんぷせいひんせいぞう】帆布製品製造
骨組みに帆布を張り、
装飾用テントを作る。
綿帆布や化学繊維でできた様々な種類の生地を使い、テントやひさし、幌(ほろ)などをつくる仕事。金属などを加工してテントの骨組みをつくり、骨組みに合わせて生地を裁断、縫製して設置するまでのすべての工程を手掛ける。
運動会で使うテントから東京ドームの屋根まであらゆるテントをつくる仕事なんだ。
毎回違うものをつくるのでいつも工夫の
しがいがあり楽しさにつながっています。
テントというとキャンプなどで使うレジャー用を思い浮かべるでしょう。じつは、運動会などで使うパイプテントのほか、店舗用の装飾テント、ガレージや窓のひさしの部分にもテントが使われることも多く、そうした建築の一部となるテントを作るのが私たちの主な仕事になっています。あの大きな東京ドームの屋根もテントのひとつなんですよ。テントには骨組みが必要な事が多く、金属などを加工してつくります。骨組みに合わせて生地を裁断してミシンで縫い合わせ、現場での取り付け工事まですべて手掛けるので、いろんな作業を覚えなければいけません。でもそのぶん工夫のしがいがあって、ものづくりの楽しさにやりがいを感じています。注文に応じて毎回違うものをつくるので、つねに新しい気持ちで仕事に向き合えるのもいいですね。
- 信久さん(38歳)
今年で19年目というベテランの職人。趣味は音楽鑑賞とサッカー。休日はもっぱら子供中心で、ベビーカーで散歩したり、子守唄を歌ったりと子育てを楽しんでいる。
技能検定について教えてください。
- 仕事で身につけてきた技の証明になりました。
- 帆布製品製造技能士の検定では、円すい曲面型装飾用テントの制作に取り組みました。ラッパの先のような形なので曲面が多く、いくつものパーツを縫い合わせて作るむずかしい課題です。時間内に正確な寸法でつくるのはたいへんでしたが、仕事で身につけた力をすべて出しきって臨みました。合格できたことは、自分の持っている技術に対する自信になりましたね。
これからこの職種を目指す人へアドバイスをお願いします。
- 需要の広がりが見込める夢のある仕事ですよ。
- テント製造の仕事はあまり知られていませんが、街を歩けばあらゆるところに見つけることができるとても身近なもの。テント製品は、いろんな形に加工でき多くの用途があるので、欧米では認知度や知名度も高く、今後は日本でも注目される可能性を秘めています。専門家として多くのお客さんに頼りにされる誇らしい仕事です。ものづくりに興味がある人にはぜひチャレンジして欲しいですね。
帆布製品製造の技能士になるには
- ● テント専門店 など
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